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建設業法19条とは?注文書・請書の書面契約ルールと違反例をわかりやすく解説①

建設業法19条(書面契約義務)の必須記載事項・注文書と請書の使い方・よくある違反例をわかりやすく解説。元請・下請の実務担当者向けに、着工前に確認すべきポイントをまとめました。
 
更新日:2026年4月15日|たちばなゆりな行政書士事務所
 
1. 建設業法19条とは?条文の意味をやさしく解説
建設業を営むうえで、元請・下請を問わず必ず把握しておくべき条文が建設業法第19条(請負契約書面の作成義務)です。
一言でいうと、
工事を始める前に、必要事項を記載した契約書面を必ず取り交わしてください
というルールです。
現場では「いつもの口約束でOK」「LINEで済ませた」「注文書だけ先に渡した」というケースが起こりがちです。しかしこれを曖昧にすると、後々
 
- 追加工事の金額をめぐるトラブル
- 工期延長の責任問題
- 支払日が不明確による未払い
- 許可行政庁からの行政指導
 
といった深刻な問題に発展するリスクがあります。
 
2. 着工前の書面契約が原則|建設業法19条の核心 
 
建設業法19条では、請負契約の当事者は契約締結時に、一定の事項を記載した書面を相互に交付しなければならないと定めています。
 
「書面」の形式は、以下のいずれかで要件を満たすことができます。
・契約書:最もオーソドックスな方法 
・注文書+請書:実務で最も普及している方式 
・ 電子契約(クラウドサイン等):近年急速に普及中 
・電磁的記録(PDF・クラウド契約):双方が同意した場合に有効 
 
近年は、クラウドサインなどの電子契約サービスを導入する建設会社も増えており、ペーパーレス化が進んでいます。
 
 3. 契約書面に必ず記載すべき重要事項7つ 
建設業法19条では記載すべき事項が細かく規定されています。実務上、特に重要な項目を7つ解説します。
① 工事内容
「内装工事一式」のような曖昧な記載はNGです。
- どの場所を
- 何を
- どこまで施工するか
を具体的かつ明確に記載してください。工事範囲が不明確なことが、追加工事トラブルの最大の原因です。
 
 ② 請負代金の額
金額に関する記載が抜けると、後のトラブルリスクが非常に高くなります。
- 総額(税込・税抜の別を明示)
- 小計・内訳
- 追加工事が発生した場合の単価
まで記載することが望ましいです。
注意点:金額欄が空欄のまま工事を開始するケースは、建設業法19条の典型的な違反例です。
 
③ 工期
- 着工日
- 完成予定日
- 引渡予定日
を具体的な日付で明記します。「工期は追って通知」などの記載は避けましょう。
 
 ④ 支払条件
- 着手金の金額と支払日
- 出来高払いの基準と時期
- 完成後の最終払いの条件
- 振込期日
支払条件が曖昧なまま進めると、未払いトラブルの温床になります。
 
 ⑤ 変更工事・追加工事のルール
実務上、最も揉めやすい項目がこれです。
以下のような一文を入れておくだけで、紛争リスクを大幅に下げられます。
 
「追加・変更工事が発生した場合は、着工前に双方が書面で協議し、金額・工期を書面にて確定する」
 
⑥ 瑕疵担保(契約不適合)責任の期間・内容
引き渡し後の不具合に対する責任範囲を明確にします。
 
⑦ 紛争解決の方法
建設工事紛争審査会への申請など、紛争が生じた場合の解決手段を定めておきます。
 
4. 注文書と請書でも建設業法19条は満たせる
実務では、1枚の契約書ではなく
- 元請 → 注文書を発行
- 下請 → 請書を返す
という流れが広く普及しています。
 
国土交通省も、必要事項を満たした注文書・請書方式は建設業法19条の要件を満たすと明確にしています。
 
ただし、よくある間違いがあります。
注文書を渡しただけで終わりにしている → これは危険です
 
注文書だけでは一方的な意思表示に過ぎません。下請業者から請書を返してもらって初めて、双方が合意した契約書面として成立します。
 
広島県の新規建設業許可申請には、契約書または注文書の提出が必須となっております。新規建設業許可申請をお考えの方は、お手持ちの注文書が建設業法違反になっていないかよくご確認ください。
 
よくある違反例やNG行為、よくあるご質問は次回の記事でご紹介させていただきます。
 
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